<FREE>レアアース供給網が多様化

レアアース資源はRare(希少な)と言っていますが、地球上豊富にあります。しかし、その分布は非常に不均一です。米国地質調査所(USGS)の調査によると、2022年には世界のレアアース資源埋蔵量は1億3000万トンに達し、主に中国、ベトナム、オーストラリア、ブラジル、インド、ロシア、グリーンランドと米国に分布し、これらの国の埋蔵量は世界全体の約94.54%を占めています。 レアアースは地殻に比較的豊富に存在しますが、採掘できる鉱石の量は、他のほとんどの鉱物に比べて少ないです。

中国は世界で一番多くのレアアース埋蔵量と生産量を持っています。世界最大のレアアース資源供給会社は中国の北方希土社です。中国以外で見ると、豪州ライナス社(Lynas Corporation)のマウント・ウェルド(Mt Weld)鉱山と、米国のMPマテリアルズ社(MP Materials Corp)ののマウンテンパス(Mountain Pass)のレアアース鉱床が大きな鉱床です。

レアアース元素は数多くの産業で重要な役割を果たしており、「工業のビタミン」、「ハイテクの調味料」と言われています。多くの国は海外からの輸入に頼っており、日本も含め、米国、オーストラリア、カナダ、ロシアなど多くの国は、レアアース資源の探査と開発への取り組みを強化しています。世界的なレアアース生産能力の向上により、レアアース製品の供給も多様化していくでしょう。

前の記事

【レポート】2022年各国レアアース生産量、価格情報等のサマリー及び2023年動向【文字数:7701】

現在は100年に1度の大変革期に入っております。新エネルギー革命の背景において、希土類産業は急速に発展し、産業の競争構図も急速に変化しています。世界主要レアアース生産国の中国では、希土類産業はハイスピードで統合し、産業の […]

次の記事

<FREE>ドイツは91.8%のレアアースを中国から輸入か

ドイツの『Wirtschaftswoche』(経済週刊誌)の報道によると、中国から輸入される電気自動車の割合は2023年1月~3月の3か月で28.2 %に上昇し、前年同時期の7.8%の3倍以上になったと連邦統計局が発表し […]