豪州の希土類開発企業Criticaは、西のJupiter(ジュピター)プロジェクトにおいて、商用品位となる混合希土類炭酸塩(MREC)の初製造に成功した。
Jupiterは、Criticaが100%保有する旗艦プロジェクトであり、西豪州ヤルグー地区に位置する。粘土型希土類鉱床としては豪州最大級の規模を持ち、2023年末の発見以降、資源量は約18億トンへと拡大している。鉱化帯は約40km²にわたり連続して分布し、磁石向け希土類(Nd・Pr・Dy・Tb)を豊富に含む点が特徴だ。さらに、ウラン(U)・トリウム(Th)含有量が極めて低く、許認可取得や環境面での優位性が期待されている。
今回製造されたMRECでは、Nd・Pr・Dy・Tbなどの磁石向け元素がTREO(総希土類酸化物量)の約24%を占めた。加えて、放射性不純物が低水準に抑えられていることが確認され、下流精製工程への適合性を示す結果となった。
Criticaはこれまでに混合希土類酸化物(MREO)の製造にも成功しており、今回の成果は、同社のプロセスが実験室レベルから商業化を見据えた開発段階へ進展していることを示すものといえる。
今後は、パイロット試験の拡大や製品サンプルの作成を進め、下流顧客による評価を本格化させる方針だ。粘土型鉱床特有の低コスト採掘性に加え、磁石向け希土類への高い偏重を持つJupiterは、西側における戦略的な希土類供給源として注目が高まっている。
