米Energy Fuels、レアアース処理能力を大幅拡張へ

米Energy Fuels社は1月15日、ユタ州ホワイト・メサ製錬所におけるレアアース処理設備「フェーズ2回路」の拡張計画について、銀行融資対応の事業化調査(BFS)結果を公表した。調査によれば、同社は世界でも最も低コスト水準のネオジム・プラセオジム(NdPr)生産体制を構築できる見通しで、米国レアアース供給網の中核を担う存在になるとしている。

主力原料となるマダガスカルのVara Madaプロジェクト由来原料を用いた場合、NdPr換算の総合生産コストは1キログラム当たり29.39ドルと、中国勢を含む世界の主要生産者の中でも最低水準に位置付けられる。

フェーズ2回路の稼働により、ホワイト・メサ製錬所の生産能力はNdPr酸化物で年6,000トン超へと拡大する。併せて、磁石用途で重要性の高い重希土類であるジスプロシウム(Dy)約240トン、テルビウム(Tb)約66トンの生産能力も新たに確保する計画だ。
同施設は、軽希土から重希土までを同時に処理できる数少ない西側拠点の一つになるとみられている。同社は2030年までに、米国全体のレアアース需要の約45%を供給し、特にTbやDyといった重希土類については国内需要の100%を賄える可能性があるとしている。

フェーズ2回路は、2027年半ばに規制当局の承認を取得した後、2029年第1四半期の稼働開始を予定している。原料はVara Mada(マダガスカル)、ドナルド(豪州)、バイーア(ブラジル)などのプロジェクトから供給される見通しだ。
Energy Fuels社は、ウラン事業で培った米国内インフラを活用しながら、レアアース分野でも中国依存からの脱却を進める西側最大級の供給拠点として存在感を強めている。

前の記事

英バーミンガムに国内初のレアアースリサイクル工場が開設

英バーミンガムに、英国初となるレアアースリサイクル工場が開設された。海外メディアによると、この新施設は数百人規模の雇用創出が見込まれており、英国における重要鉱物の循環利用と産業基盤強化に向けた象徴的な取り組みとなる。 同 […]