米国のジョン・ヒッケンルーパー上院議員ら超党派の議員は10月1日、重要鉱物政策を政府横断で統括する「国家重要鉱物評議会」の設置を盛り込んだ法案を提出した。
法案では、内務長官、国家安全保障担当大統領補佐官、国家経済会議委員長が共同議長を務め、重要鉱物に関する国家戦略の策定・実施を担う。あわせて、同盟国や民間企業との連携、世界の重要鉱物プロジェクトに対する外国投資の動向把握、人材育成、米国内の資源開発などを政府横断で調整する。
米国では現在、16種類の重要鉱物を輸入に100%依存している。一方、中国は世界の重要鉱物の処理・精製の約70%を占めるとされる。また、米国内では15以上の連邦省庁・機関が重要鉱物政策に関与しており、対応の分散が課題として挙げられている。
米国はこれまで、国内の採掘・加工能力への資金支援や同盟国との供給網構築、重要鉱物プロジェクトへの投資などを進めてきた。今回の法案は、こうした個別の取り組みに加え、政府全体の政策や投資、研究開発を一つの国家戦略の下で調整する体制を整えるものであり、重要鉱物を経済・国家安全保障の両面から政府横断で統括する動きが一段と強まっている。
