インド政府は、希土類元素の採掘と精錬を拡大し、原子力発電を含むクリーンエネルギー製品の安定供給体制を強化する方針を示した。重要鉱物の供給網の確立も視野に入れる。
IRELのChatrapur工場拡張
インドの国営企業Indian Rare Earths Limited(IREL)は、オリッサ州ガンジャムにあるChatrapur工場の拡張プロジェクトを開始。2025年度の稼働を目指す。
このプロジェクトにより、年間の鉱物生産能力が20万トン増加し、運営効率の向上も見込まれる。首相府国務大臣ジテンドラ・シン氏は、IRELが新技術の導入を積極的に進め、資本支出(CAPEX)投資を通じて希土類鉱物を含む原子鉱物の生産量を拡大していると述べた。
経済成長と雇用創出
IRELの事業は、多くの中小零細企業に鉱物を供給し、地域経済の活性化に寄与している。これらの企業は重要鉱物の安定供給を受け、地域の経済成長と雇用創出に貢献している。
シン氏は、Chatrapur工場がインフラ、技術、需要のいずれの面でも大きな課題を抱えていないと強調。2024年度の同社の生産量は過去最高の53.1万トンに達し、前年比3.3%増となった。