チリのカスト大統領は就任初日となる3月11日、米国のランドー国務副長官と会談し、重要鉱物および希土類に関する協議を開始するための共同声明が署名された。
今回の声明は、重要鉱物と希土類の供給網の強化に向けた協議枠組みの設立を目的とするもので、両国はこれを通じて協力関係をさらに深化させる方針だ。
チリ外務省によると、両国の技術チームは今後、
- 共同で関心を持つ鉱山・資源プロジェクトの特定
- 重要鉱物や希土類の廃棄物管理
- 探鉱・開発における官民の資金調達メカニズム
などについて検討を進める予定だ。これらの初期協議を基に、将来的には重要鉱物分野における正式な協力枠組みの構築を目指すとしている。
共同声明では、米チリ自由貿易協定(FTA)などを背景とする両国の緊密な協力関係を再確認するとともに、重要鉱物の供給における相互支援が両国の国家安全保障と産業競争力にとって不可欠であると強調された。
また、重要鉱物が先端技術の生産に不可欠であることを踏まえ、供給網の安全性を高めるための取り組みを進める必要性が示された。
近年、電気自動車、再生可能エネルギー、電子機器などの分野で重要鉱物や希土類の需要が急速に拡大しており、米国は中国依存の低減を目的に同盟国との資源協力を強化している。
銅やリチウムなど豊富な鉱物資源を持つチリは、こうした供給網再編の中で重要なパートナーと位置づけられている。今回の声明は、米国とチリが重要鉱物分野での協力を本格化させる第一歩となる可能性がある。
