カナダ企業 レアアースのリサイクル工場を開設

トロントに本拠を置くCyclic Materialsは、6月6日に年間100トンの磁性材料をリサイクルできる工場を開設したと発表した。工場はオンタリオ州キングストンにあり、Cyclicの湿式製錬希土類磁石材料回収技術「REEPure」を使用し、希土類磁石のサプライチェーンで再利用できるリサイクル混合希土類酸化物(rMREO)と、ニッケルおよび水酸化コバルトを生産する。

2021年に設立されたCyclic Materialsは、使用済み製品をリサイクルできる技術の開発に注力している。また、同社のリサイクル技術は、CO2排出量や水使用量の削減など、採掘プロセスと比較して環境負荷が低いとされている。

北米全域に施設を設置することを計画している同社は、中国外で希土類酸化物を生産する最初の企業の1つだと説明しており、その目標の1つは、これらの材料に対する中国からの依存を減らすことだ。

供給リスクの低減やコスト削減などを目的に、世界各国でレアアース回収の取り組みが進んでいる。効率的な回収を実現するためには技術的な課題解決のみならず、政策面での支援や川上から川下までのサプライチェーン全体としての連携が不可欠だ。

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