豪Ionic Technologies、英LCM(Less Common Metals) と米自動車メーカーフォード(Ford Motor Company)はイギリスでレアアースのモデル循環供給サイクルを構築し、電気自動車(EV)用に100%リサイクル可能な高性能磁石を製造する。
Ionic Technologiesは、ベルファストにデモンストレーション工場で高純度のレアアース酸化物(REOs)を年間10トンの速度で生産。このプロセスは、原料となるリサイクル磁石の品質や成分の可変性に影響されない。関係特許も公開。
製造されるレアアース酸化物の純度は99.5%以上で、電気自動車の高性能磁石や、英国のNetZero目標の達成支援に適用可能な技術である。
Ionic Technologiesは元々Seven Technologiesとして、ベルファスト女王大学(Queen’s University Belfast)から誕生した企業。2022年に、イオニックレアアース社の100%子会社として磁石リサイクル分野に参入。
LCMは、高度な合金システムと金属の製造・供給のリーダーで、主要製品は永久磁石用サマコバ合金とネオジム磁石合金。2023年、LCMはジスプロシウムと鉄の酸化物(DyFe)とテルビウム(Tb)を含む金属製造能力を拡大。これらの金属は、ネオジム磁石の性能を向上させるために不可欠で、ネオジム磁石は、風力発電、自動車、航空宇宙など多くの産業で広く利用されている。