マレーシアが中国からレアアース加工技術の導入を目指していることを、シンガポール最大の新聞、ザ・ストレーツ・タイムズ(The Straits Times)が3月18日に報道した。
マレーシア政府は、科学技術イノベーション大臣チャン・リー・カン氏に、4月末の中国訪問時にマレーシア国内のレアアース精製工場への投資を行う中国企業を探すよう指示した。レアアースサプライチェーンにおけるより重要な役割を目指している。
レアアースはハイテク製品や省エネ製品の製造に不可欠な原材料で、現代社会において重要な役割を担っている。マレーシアは豊富なレアアース資源を有し、世界の主要なレアアース供給国の一つである。
しかし、技術的な制約と加工能力の不足により、マレーシアは鉱物資源の潜在能力を完全には発揮していない。世界の約90%の希土類が中国で分離・精錬されている。中国はレアアース分野における先進的な加工技術と豊富な経験を有しており、マレーシアの鉱物の精錬を既に開始している。
マレーシア政府は中国の加工技術を取り入れ、国内の鉱山開発に新たな活力を注入することを目指している。ただし、中国政府は2023年12月から希土類の抽出及び分離技術の輸出を禁止しており、マレーシアに特例を設けるかどうかは未定である。
■ご参考:The Straits Timesの記事