最近、中国の電気自動車(EV)大手である比亜迪(BYD)は、ウズベキスタンの首都タシュケント市と電動バス2000台の購入契約を結んだことを発表した。この契約により、タシュケント市の公共交通機関は電動化に向けて大きな一歩を踏み出し、双方の協力によりこのプロジェクトが推進されることになる。
比亜迪(BYD)はタシュケント市の気候や道路状況に適応したカスタマイズされたEVバスと、充実したアフターサービスを提供する予定である。最初の配送分として200台のK9UD型バスは、2024年にタシュケント市内での運行が開始される予定である。
商用EVバスの分野に2011年に参入して以来、比亜迪(BYD)はこの分野で世界中の注目を集めている。今年9月までに、同社は累計7.8万台を超えるEVバスを販売している。
今後、比亜迪(BYD)は、各国のニーズに合わせた高品質な新エネルギー自動車による公共交通ソリューションを提供し続け、世界のクリーンエネルギー革命を積極的に支えていく方針であると、同社関係者は述べている。
比亜迪(BYD)は、1995年に電池製造企業としてスタートし、2003年に自動車製造へと事業を拡大。自社での電池技術を核に、現在では70か国以上、400都市以上にEVの販売網を構築している。車載電池の搭載容量で世界第2位の地位を維持し、BEV(Battery Electric Vehicle、ガソリンを使わず電気のみを使って走る車)の販売台数では米国テスラに次ぐ第2位、プラグインハイブリッド車(PHEV)を含むと世界で最も新エネ車販売台数の多い企業である。
また、比亜迪(BYD)のビジネスモデルの特徴は、EV用のリチウム電池から車両本体までを自社で一貫して開発、製造している点にある。2022年の世界的な半導体不足が他の自動車メーカーの生産に影響を及ぼす中、比亜迪(BYD)は自社での半導体部品の生産能力を持ち、特に半導体やリチウム電池の生産に不可欠なレアアースやレアメタルを中国国内で豊富に確保しているため、この危機をほぼ無傷で乗り切っている。