欧州連合(EU)の産業担当相ロラン・セジュルネ氏は11月25日、EUは中国へのレアアース依存を早急に縮小すべきだと強調した。セジュルネ氏は、EUの対中依存を段階的に終わらせるための包括的戦略を策定しており、その内容は12月3日に公表される予定だ。
セジュルネ氏は欧州議会での演説で、中国の輸出許可証が「断続的にしか発給されていない」ことや、レアアースの納品が計画より大幅に遅れている状況を指摘した。また、中国側が輸出許可の条件として求める情報には「商業機密が含まれている場合が多く、深刻な懸念がある」とも述べた。
同氏は「欧州は今こそ対応を強化すべきだ。中国依存を減らすため、努力を倍増させなければならない」と強調。来週発表予定のパッケージには、以下の措置が盛り込まれるという。
- レアアースを含む重要原材料のEU域内での共同調達の加速
- 欧州域内の採掘・精製・リサイクル能力の拡大
- 信頼できるパートナー国との協力強化と新たな鉱物パートナーシップの構築
さらに欧州委員会は、重要原材料の需給管理および調達ハブとして機能する新機関「欧州重要原材料センター」の設立を提案する見通しだ。
セジュルネ氏は、このセンターが「EU全体の需要評価、共同調達、そして重要鉱物の備蓄に寄与する」と説明し、EUの供給安全保障の要となると述べた。
EUでは近年、中国のレアアース輸出管理強化が企業活動に影響する懸念が高まっており、域内の産業界からは供給多角化とリスク低減を求める声が強まっている。来週の政策パッケージは、EUの重要資源戦略において重要な転換点となりそうだ。
