Lynas Rare Earths(ライナス)社は、西オーストラリア州のKalgoorlie地域で建設中のレアアース精錬工場が2.3億豪ドルのコスト増加に直面していると明かしました。同社は、この工場が年末までに正式に稼働を開始するよう努力しています。
中国の希土類生産企業を除くと、Lynas社は最大のレアアース加工精製会社であり、2023年度の純利益が3.107億豪ドルの予定で、前年度の5.408億豪ドルを下回ると報告しました。同社の年間営業利益は7.393億豪ドルの見込みで、前年度の9.2億豪ドルを下回ります。2023年度末には、10.1億豪ドルの現金を保有していました。
同社は、レアアース酸化物の価格が下がったため、収益と利益が減少したと述べています。同社のすべてのレアアース製品の平均価格は、46.20豪ドル/Kgで、前年の60.30豪ドル/Kgを下回っています。しかし、Kalgoorlie地域で間もなく完成するレアアース加工工場の建設コストが急上昇の課題に直面しています。
最初の見積もりの5億豪ドルよりも2億3千万豪ドル増加しています。
Lynas社は、この工場を早急に開始・運用する必要があります。というのも、同社は2024年1月1日からマレーシアで同様の工場を運営する許可を失う可能性があるからです。同社はマレーシア政府の決定に対してマレーシアの裁判所を通じて訴訟を起こしていますが、成功するとは限らないとしています。
同社は、9月4日に、西オーストラリア工場の建設の緊急性がコスト急増の主要な要因であり、西オーストラリアの資源業界全体のコストインフレーションも一因であると述べました。