マレーシア天然資源・環境持続発展省のニック・ナズミ大臣は、国会で希土類元素(REE)の川下産業におけるマレーシアの潜在力を強調した。特に電気自動車(EV)製造業の支援において重要な役割を果たす可能性があると述べた。
同氏によると、マレーシア科学アカデミーは、希土類産業のビジネスモデルを調査し、川上から川下までのバリューチェーン全体を包括的に評価している。
大臣は、希土類産業の川下工程でマレーシアが高い競争力を発揮できる可能性を指摘した。特に超強力磁石の生産拠点として世界的な地位を築けると述べ、その実現には地元の川中産業による支援が欠かせないと強調した。特に、国内鉱山で採掘された希土類炭酸塩(REC)の加工能力の向上が鍵を握るとしている。
世界的に電気自動車やクリーンエネルギーへの需要が高まる中、希土類元素の市場価値も上昇している。マレーシアの潜在力は国際的に注目を集めており、政府はこの分野の産業促進を急いでいる。これにより、マレーシアは世界的な希土類サプライチェーンでの競争力を強化することを目指している。
米国地質調査所が2024年に発表した最新の報告によると、マレーシアでは2023年に約80トンの希土類が生産された。
◆おすすめ記事