中国依存脱却:スウェーデンの希土類プロジェクトが進展

カナダの上場企業Leading Edge Materialsは、スウェーデンのNorra Kärrプロジェクトを通じてヨーロッパの希土類供給強化を目指している。このプロジェクトは、中国など域外からの希土類輸入への依存を減らすことを目的としている。

Norra Kärrプロジェクトは、年間5,341トンの希土類酸化物を生産する能力を持つ。その内訳には、721トンのPrNd酸化物、248トンのDy酸化物、36トンのTb酸化物が含まれる。この生産能力は、ヨーロッパにおける重希土類(HREE)供給の自立性を大幅に向上させるものだ。特にDy酸化物やTb酸化物といった戦略的に重要な重希土類元素の増産は、電気自動車(EV)や再生可能エネルギー分野におけるヨーロッパ産業の競争力強化に直結する。

今年8月、同社は欧州連合(EU)の重要原材料法(CRMA)に基づき、Norra Kärrプロジェクトを戦略的プロジェクトに指定するよう申請を行った。また先週、スウェーデンの鉱業検査官に対し、開発と採掘を可能にする25年間の鉱業リースの新規許可申請を提出した。この許可が承認されれば、重希土類採掘の実現に向けた重要な一歩となる。

計画では、2025年の第1四半期にはEUから戦略プロジェクトの認定を受け、第2四半期にはPre-feasibility(事前実現可能性調査)が開始される予定。この調査を通じて、プロジェクトの技術的および経済的な実現性がさらに検証される。

外部参考リンク:

CEO Update to Shareholders – Leading Edge Materials Corp

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