ベトナムは、レアアースの採掘と加工技術を向上させ、2030年までに年間200万トン以上の総生産量を実現する予定です。
今週承認された政府の計画によると、レアアース鉱石の探査、採掘、加工、使用に関する十年あるいはそれ以上にわたるプロジェクトでは、レアアース鉱石の採掘許可を取得できる会社は「十分な生産能力を持ち、適切な加工プロジェクトに投資し、先進的な技術と設備を使用し、環境を保護することができる」会社のみです。
2030年までに、すべての許可を受けた鉱山は探査を完了し、採掘を開始します。その時点で、200万トンの目標を達成する見込みです。
この計画によれば、2030年以降、新たに4つの鉱山を開発し、毎年10万トンの追加生産を行う予定です。
自然資源・環境省は2014年以来、北西部のリーゾウ省とヤンバイ省にある2つのレアアース鉱山の採掘許可を企業に与えてきましたが、企業が技術課題があり、2社とも稼働できていない状況です。
ベトナムの企業の多くは、レアアースを輸入し、加工して再輸出しています。
昨年10月、ベトナムレアアース社(Vietnam Rare Earth JSC)の取締役Luu Anh TuanはベトナムのメディアVnExpressに対し、原材料を輸入しないといけないことが供給と価格に困難をもたらしていると述べました。
彼は、ベトナムがレアアースを自給自足できれば、製品のコストを削減し、地元の人々に更なる雇用機会を創出できるだろうと語っています。
レアアースの埋蔵量では、中国が4400万トンで世界一位、その次がベトナム(2200万トン)、ブラジルとロシア(各2100万トン)となっています。
アメリカ地質調査所(USGS)によると、中国は過去30年間、最大の生産国であり輸出国で、全世界の生産量の80%を占めています。
同アメリカ機関はまた、ベトナムのレアアース生産量が2021年の400トンから去年の4300トンに急増し、2021年の世界第10位から世界第6位の生産国に躍進したと発表しています。