Ionic、希土類酸化物の連続生産を報告、リサイクル技術の商業化に向け進展

豪州に本社を構えるIonic Rare Earths Ltdは、英国ベルファストにある磁石リサイクル実証工場で磁石用希土類酸化物(REO)の連続生産を行っており、11.5キログラムのネオジム-プラセオジム酸化物を99.8%の純度で生産したことを報告した。

同社は現在、実証工場の生産能力をネームプレート容量まで増強し、年間約10トンのREOを生産する計画を進めている。

Ionic Rare Earthsの取締役社長Tim Harrisonは、「当社のベルファスト施設は、エネルギー移行、先進製造、防衛分野で不可欠な磁石および重希土類の採掘、精錬、リサイクルを加速するための技術活用において重要な役割を果たしている」と述べた。

「リサイクル技術の商業化は急速に進展しており、これは重要なマイルストーンである。市場へのリサイクルされた磁石用REO供給の準備が整ったことを示している」と述べた。

また、同社は2025年中旬までの実証工場の完全稼働計画に向けて、潜在的な商業化のチャンスを探っている

先日、同社は希土類磁石から高純度のテルビウムを回収することに成功したと発表した。

■ご参考

豪州のIonic Rare Earths、高純度のテルビウム酸化物生産に成功 | 株式会社レアリサ (rareresearch.co.jp)

Ionic Rare Earths begins full scale magnet rare earth oxide production at Belfast demonstration facilty – Green Car Congress

Ionic reaches steady-state output of rare earth oxides from demo plant, starts planning commercial plant (miningweekly.com)

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