LS Cable & System、米国でレアアース磁石工場を検討 韓米サプライチェーン強化へ

韓国のLS Cable & Systemは、米国にレアアース永久磁石の製造拠点を設立する計画を検討している。12月15日、同社はバージニア州チェサピークを投資候補地として選定し、現在、事業の実現可能性調査を進めるとともに、同州政府との協議を本格化させていると発表した。

レアアース磁石は、電気自動車(EV)用駆動モーター、風力発電設備、ロボット、戦闘機、次世代モビリティなどに不可欠な戦略材料だ。世界生産の約9割を中国が占め、米国内の製造拠点が限られる中、供給網の多様化とエネルギー安全保障の強化が急務となっている。

新工場は、LS Cable & Systemが建設中の海底ケーブル工場に近接する可能性が高く、完成すれば米国の主要自動車メーカーや車載電子機器メーカー向けに製品を供給する計画だ。同社は、本事業を通じてケーブル中心の事業構造から戦略材料分野へと事業領域を拡大し、新たな成長軸とする狙いを示している。

また、同社は子会社LS Eco Energyと連携し、ベトナムやオーストラリアなどから精製レアアース酸化物を確保し、金属化から磁石製造までを一貫して行う包括的なバリューチェーン構築を目指す。さらに、米国内で角形マグネットワイヤや高品位銅材料の生産も検討している。

LS Cable & SystemはすでにGMや現代自動車向けにマグネットワイヤを供給しており、永久磁石の生産能力を加えることで、EVや次世代モビリティ分野における中核材料の競争力を一段と高める考えだ。

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