米希土類大手のMP Materialsは2月26日、テキサス州ノースレイクに大規模な希土類磁石製造拠点を建設すると発表した。投資額は12億5000万ドル超に上り、1500人以上の雇用を創出する見通しだ。
新拠点の稼働後はネオジム(NdFeB)磁石の年間生産能力を約1万トン規模まで拡大し、米国内における戦略物資の自給体制を大幅に強化する。同社は近く着工し、2028年の試運転開始を見込む。
同新拠点は、2025年7月に同社が米国防総省(DoW)と締結した官民パートナーシップの中核事業となる。同連携は米国の希土類磁石の自立を加速させることを目的とし、長期の需要確約を通じて国内生産能力の迅速な拡充を後押しする。
生産される磁石は、ドローン、ロボティクス、AIデータセンター、電動化、先端半導体製造など、経済安全保障や国家安全保障に直結する分野で使用される。
同拠点では、同社が開発した粒界拡散(GBD)プロセスなどの次世代NdFeB磁石製造技術を導入する。これにより高い保磁力と耐熱性を維持しながら、重希土類の使用量を大幅に削減、あるいは不要とすることを目指す。
原材料となる軽・重希土類は、カリフォルニア州マウンテンパスの同社処理施設から供給する。テキサス州内で発生する磁石スクラップは、テキサスおよびカリフォルニアのリサイクル施設に再投入し、循環型生産体制を強化する。
同社は米自動車大手のGeneral Motorsと長期磁石供給契約を締結しているほか、アップル社とも希土類リサイクルおよび磁石製造システムの構築で協力し、米国内一貫生産体制の確立を進める。
