ナミビア政府は6月8日に、未加工のリチウムや希土類の重要鉱物の輸出を禁止したと発表しました。クリーンエネルギー技術に使用されるレアメタルの世界的な需要拡大からより多くの利益をあげようとしています。
ナミビアには、豊富なリチウム鉱床を保有しており、リチウムは再生可能エネルギーの貯蔵に不可欠です。また、ジスプロシウムやテルビウムなどの希土類鉱物も大量に埋蔵され、これらの希土類鉱物は電気自動車や風力タービンのバッテリーに使用される永久磁石に必要です。
ナミビア情報省は声明で、「内閣は、未可能のリチウム鉱石、コバルト、マンガン、希土類鉱物などの特定の重要な鉱物の輸出禁止を承認した」と述べました。
鉱業省大臣の承認後に、採掘が許可されるのは指定された鉱物の少量のみと述べました。
ナミビアはウランと宝石品質のダイヤモンドの世界最大の生産国の一つですが、世界が汚染問題を抱える化石燃料から再生可能エネルギーに移行する中、電池用金属への関心が益々高まっています。
ナミビアは昨年、重要鉱物の中国への依存を減らすというEUにレアアース鉱物を供給する協定に署名しました。
ナミビアで重要な鉱物プロジェクトを行っている企業は、オーストラリア上場の Prospect Resources PSCなど 5社があります。これらの会社は、コバルト等のレアアースのプロジェクトを開発しています。
同じアフリカのリチウム生産国であるジンバブエは、昨年12月から未加工のリチウム鉱石の輸出を禁止し、精鉱のみが輸出可能としています。 ジンバブエは、国内で操業するリチウム鉱山業者が電池用リチウムの現地生産に取り組むことを望んでおり、将来的にはリチウム精鉱の輸出に課税する可能性があると述べました。