英国の希土類開発企業Pensana Plcが、アンゴラのロンゴンジョ鉱山からの希土類炭酸塩のオフテイクに関して、日本のHanwa Co., Ltd(阪和興業株式会社)と基本合意書(MOU)を締結した。
この合意書の下、Hanwaは5年間で年間最大20,000トンの混合希土類炭酸塩(MREC)のオフテイクを行う予定。また、HanwaはPensanaが進める複数のプロジェクトへの財政支援を検討しており、これにはクーラおよびスリマ西部の探査拡大、分離施設、金属化プロジェクトが含まれる。
Pensanaの会長であるポール・アサリーは、「アンゴラのロンゴンジョ事業から高品質な磁石金属製品を長期的かつ持続可能な形で供給するために、Hanwaと協力できることを大変嬉しく思う」とコメント。
さらに、両社は重要な鉱物のグローバル市場におけるマーケティングと流通、および磁石金属材料の戦略的かつ持続可能なサプライチェーンの構築についても協力する計画。Hanwaは今回のMOUについて、「高品質な磁石金属製品をグローバルな顧客に提供し、優れた環境・社会・ガバナンス(ESG)のメリットを確保するための長期的な契約を確立する道筋と考えている」と述べた。
今年初め、Pensanaはロンゴンジョプロジェクトが年間20,000トンのMREC(Mixed rare earth carbonates、混合炭酸レアアース)を生産する予定であると発表。この生産能力は2029年には倍増する予定で、最初の生産開始は2026年半ばを見込んでいる。Pensanaはロンゴンジョネオジム/プラセオジムプロジェクトの84%を保有しており、初期生産から5年後に40,000トン/年への拡大を計画中。
Hanwaはまた、両社のさらなる協力を検討しており、川上および川下のプロジェクトへの投資を含む可能性も視野に入れている。これにより、低炭素埋蔵の磁石金属材料をHanwaの顧客や将来のパートナーに提供することを目指す。
さらに、HanwaはPensanaのさまざまなプロジェクトに対する財政的支援の提供および、政府機関や金融機関からの支援機会の共同研究も検討している。これらのプロジェクトには、クーラおよびスリマ西部の拡張、分離および金属化プロジェクトが含まれる。
今回の発表を受け、Pensanaの株価は4.30%上昇。
▼Pensana社のプレスリリース内容
Offtake-and-Co-operation-Agreement-with-Hanwa.pdf (pensana.co.uk)