豪Iluka、磁石用希土類酸化物の長期供給契約を締結

豪Iluka Resourcesは6月22日、磁石用希土類酸化物の長期供給契約を、世界的な自動車メーカーと締結したと発表した。あわせて、建設中のEneabba希土類精製所について、建設完了に必要な残りの政府融資を利用できる見通しとなり、主要工事の発注先も決まったことを明らかにした。

今回の供給契約は、ネオジム、プラセオジム、ジスプロシウム、テルビウムの酸化物を対象とする。契約は2028年に開始し、当初期間は4年間。供給量は合計1,200トンで、同期間におけるIlukaの計画生産量の約10%に相当する。顧客名や具体的な価格条件は公表していない。

IlukaはEneabba精製所を通じ、軽希土類だけでなく、ジスプロシウムやテルビウムといった重希土類も含む磁石用酸化物の供給を目指している。同精製所は現在、建設進捗が50%を超えており、2027年半ばの試運転開始を予定している。

建設資金についても進展があった。豪政府は、輸出信用機関であるExport Finance Australia(EFA)が運営する制度を通じ、Eneabba精製所向けに総額16億5,000万豪ドルの融資を提供している。Ilukaは2026年末までに、このうち第1弾の12億5,000万豪ドルを建設資金として利用する見通しで、その時点で建設進捗は75%に達する予定。今回、残り4億豪ドルについても、建設完了に向けて利用できることが確認された。

今回の長期供給契約と資金面・建設面での進展により、Ilukaの希土類事業は商業化に向けて大きく前進した。中国以外での磁石原料供給網の構築が重要課題となるなか、Eneabba精製所は、軽希土類と重希土類の双方を供給できる新たな拠点として注目される。

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