ロッキード、NioCorpとスカンジウム調達で覚書 年最大15トン

米重要鉱物開発会社NioCorpは8月4日、米防衛大手ロッキード・マーティンと、スカンジウムの供給に関する覚書(MOU)を締結したと発表した。ロッキードは今後10年間にわたり、酸化スカンジウムを年最大15トン調達する可能性がある。酸化物のほか、アルミニウム・スカンジウム合金での供給も想定している。MOUに法的拘束力はなく、購入量や価格などの条件は今後協議する。

NioCorpは、米ネブラスカ州で「エルク・クリーク重要鉱物プロジェクト」を開発している。資金調達と建設の完了後、酸化スカンジウムを年約100トン生産する計画で、ニオブやチタンに加え、磁石用レアアースの回収も検討している。

スカンジウムは、少量をアルミニウムに添加することで、合金の強度や耐食性、溶接性を高めることができる。航空・宇宙、防衛、輸送機器の軽量化に利用できるほか、固体酸化物形燃料電池にも使われている。

一方、スカンジウムは主に他の鉱物を採掘・加工する際の副産物として生産されるため、供給量が限られている。米国は国内需要を輸入に依存しており、中国が2025年にスカンジウムの輸出管理を強化したことも、国内供給網の確保を急ぐ背景となっている。

今回のMOUは、ロッキードにとって将来の供給確保につながる一方、NioCorpにとっては同プロジェクトの事業化を支える需要の裏付けとなる。ただし、実際の供給には正式契約の締結に加え、プロジェクトの資金調達と建設の完了が前提となる。

前の記事

【毎日更新】主要9種類のレアアースの価格(2026年8月)

酸化ネオジム、金属ネオジム、酸化ジスプロシウム、金属ジスプロシウム、ジスプロシウム鉄、ネオジム・プラセオジム酸化物、ネオジム・プラセオジム混合金属、酸化テルビウム、金属テルビウムの毎日の最新価格をこちらに掲載します。 詳 […]