米国の希土類生産企業MP Materialsが2月22日、第4四半期に赤字を記録したと報告。希土類価格の下落と生産コストの上昇が主な原因で、赤字は予想されていたが、アナリスト予想を下回った。
今年初め、競合他社Lynas Rare Earthsとの合併交渉を試みたが、成立には至らなかった。昨年から希土類価格の下落と中国の競合との激しい競争に直面している。
CEO兼最大株主ジム・リティンスキーは、投資家との電話会議でLynasとの合併交渉について具体的には言及しなかったが、「企業間で常に学び合い、コスト削減の機会が存在する」と述べた。
2月22日、ラスベガス本社の同社株価は2.7%下落し、アフターマーケットで若干回復。
第4四半期の赤字は1630万ドル、1株当たり赤字は0.9ドルを記録。前年同期は純赤字6700万ドル、1株当たり赤字0.36ドルだった。
過去4年間、MPはカリフォルニア州マウンテンパス鉱から採掘した鉱石を希土類精鉱に加工し、中国で精製していた。第4四半期には7174トンの精鉱を販売し、前年同期比で約34%減少。
生産量減少は、カリフォルニア鉱山の生産量減少と工場発電所の問題が一因と説明。
また、自社での希土類精製に取り組み、カリフォルニアの精製施設が今四半期に需要の高いネオジムとプラセオジムを150トン生産し、そのうち10トンを販売したと発表。
テキサス州の希土類磁石工場建設を完了し、設備テスト開始。ベトナムの希土類金属工場への投資を発表し、同工場が生産開始したとも発表した。
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