イギリスのウォリック大学付属研究所の研究者らが、車載オーディオシステムから希土類を排除する技術を開発した。
Warwick Acousticsは、ウォリック大学工学部発の企業で、ウォリックシャーのMIRAテクノロジーパーク内の車両試験場に本部を構える。この企業は、希土類を使用しないエレクトロアコースティックパネル(Electronic Acoustic panel)により、希土類排除の目標を達成したと発表した。
同社はソニー、ボーズ、ハーマンオートモーティブ、メリディアンオーディオ、マクラーレンオートモーティブ、JLRなどに自動車オーディオコンポーネントを供給。その技術は従来のスピーカー形態を超越している。
このオーディオパネルは、従来のスピーカーより軽量で薄型。磁石を使用せず、1ミリメートルの静電パネルで置き換え、希土類を一切使用しない。この技術により、スピーカーの重量を90%削減。製造過程では100%リサイクル材料を使用し、寿命終了後も容易に分解可能。
同社のCEO、マイク・グラントは次のように述べる。「鉱山から磁石を作る過程で生じる有害廃棄物やサプライチェーンの不安定性を考慮し、製造業者は車両から希土類の排除を望んでいる。特に焦点となっているのは電動モーターの永久磁石で、各モーターには約500グラムの希土類が含まれている」。