8月26日から30日にかけて、中国希土集団の会長である敖宏氏が代表団を率いてベトナムを訪問し、同国の希土産業を視察した。ベトナム政府の関係部門および国営企業(Vinacomin)と、重要な鉱物資源分野での実務的な協力強化について積極的に議論した。
ベトナムは豊富な希土資源を持ち、レアアース産業は同国にとって戦略的に重要な新興産業である。しかし、インフラや技術の遅れが原因で、全面的な開発にはまだ至っていない。一方、中国は世界の希土産業でリードしており、包括的な産業政策、研究開発体制、先進的な技術、そして豊富な人材を有している。中国希土集団との協力を通じて、ベトナムは先進的な技術と資金支援を受け、より迅速に市場に参入し、競争力のある供給体制を確立することが期待される。
今回の取り組みは、ベトナム側の希土生産能力の向上だけでなく、中国側の生産能力のさらなる強化にも寄与し、希土資源の生産および供給に関する世界的な枠組みにも影響を与えるだろう。
しかし、双方の協力には依然として不確実な要素が存在している。まず、国際的な環境保護政策の厳格化が希土採掘に制約を与える可能性がある。ベトナムが環境保護と経済発展のバランスをどのように取るかが、協力推進の鍵となる。また、中国への依存を減らすために欧米も希土資源の開発を加速させている。市場競争の激化や地政学リスクによる政策対立など、さらなる不確定要素が存在している。