1月29日、オーストラリアのIGOは、同社と中国の天斉(TianQi)リチウム、米国アルベマール(Albemarle Corporation)が共同所有する世界最大のリチウム鉱山Greenbushes(西オーストラリア州)における長期売買契約の価格設定メカニズムを調整したと発表した。
新しい決済方法では、出荷月の前月のリチウム塩の平均価格を基準にする。以前は、この基準が前四半期のリチウム塩の平均価格であった。公告では、天斉とアルベマールの今年上半期の発注量が予想を下回り、この期間中に鉱山の生産量が若干減少すると指摘された。この変更が全世界のリチウム市場に与える影響に注目が集まっている。
2022年下半期からリチウムの価格は史上最高値の74,475ドル/トンから急激に下落し、2024年1月現在には約13,000ドル/トンまで低下した。
リチウム価格の暴落は投資家に大きなプレッシャーを与えているが、中間財企業や消費者向け製品企業にとっては低価格で購入する絶好の機会となっている。これを機に生産規模を拡大し、市場シェアを高めることが可能だ。
消費者にとっても、リチウム価格の下落はより安価な新エネルギー自動車や蓄電装置を安く購入できることを意味し、電気自動車と再生可能エネルギーの発展をさらに推進し、カーボンニュートラルの達成に貢献すると期待されている。
■ご参考
☞IGOについて
IGO LimitedはオーストラリアASX 100にリストされ、クリーンエネルギーに必要な製品の発見、開発、提供に注力している企業である。西オーストラリアにあるNovaニッケル・銅・コバルト事業を所有・運営し、天斉(Tianqi) Lithium Corporationとのリチウム特化合弁事業に投資している。ニッケル事業は、西オーストラリアのNovaおよびForrestaniaにある運営中の地下採掘・加工事業と、開発中のCosmosプロジェクトを含む。さらに、探査、金、銅、ニッケル、亜鉛、コバルト、銀の預金の取得、生産、開発に焦点を当てた鉱業会社である。
☞米国アルベマールについて
Company Profile Global Specialty Chemicals Company | Albemarle Japan