オーストラリアとブラジルは重要なレアアース保有国である。これら2国で進行中の注目すべき2つのプロジェクトの進捗状況を報告する。
一、オーストラリアのルーニー希土類開発プロジェクト進捗状況
西オーストラリア州アランタ(Arunta)地区のルーニー(Luni)炭酸塩岩型希土類鉱を対象に、WA1資源会社は鉱床の規模拡大に取り組んでいる。2Kmに及ぶ浅い埋蔵と高品位のニオブ希土類鉱化が確認されている。東南部ではさらなる高品位鉱物の潜在性が示唆されている。
ルーニーから30Km離れたP2鉱床も鉱物の潜在性を示している。2022年に発見されたP2は最初は小規模だったが、6回の反循環掘削でニオブ鉱化の存在が明らかになった。
WA1社は昨年3万メートルの掘削を完了し、今年は1500万オーストラリアドルの投資を計画している。
二、ブラジルのコロッサス希土類開発プロジェクト進捗状況
ヴィリディス・マイニング・アンド・ミネラルズ社(Viridis Mining & Minerals)は、ブラジルのコロッサス希土類プロジェクトの規模拡大を図っている。同社は地元売主と2つの新規契約を締結し、ポソス・デ・カルダス(Pocos De Caldas)のアルカリ性岩体における鉱業権を101平方Km追加し、総面積を229平方Kmに拡大した。
タモヨ(Tamoyo)とバンデイラ(Bandeira)の2つの鉱業権獲得に向け、現金、履行権、株式を含む複数の支払い方法を検討している。これまでの探査結果から、該当地域に粘土型希土類鉱が存在する可能性が高いことが示唆されている。