ライナス、レアアース供給懸念 BHPグループのニッケル鉱山が10月から稼働停止

世界最大の鉱業会社であるBHPグループが10月から西オーストラリアのニッケル鉱山の運営を停止する決定を下した。レアアース生産者のライナス(Lynas)は、カルグーリー工場(西オーストラリア)での供給中断の問題に直面している。

世界的なニッケル供給過剰により、工場は生産停止を余儀なくされ、ライナスのレアアース加工事業に必要な硫酸の供給に影響を及ぼしている。

ライナスは、2027年6月30日まで有効な契約に基づき、BHPグループの西オーストラリアのニッケル鉱山から硫酸を購入している。これにはカルグーリーの精錬所からの調達と輸入による調達の両方が含まれる。BHPグループは、輸入硫酸をライナス工場に供給し続けるために合理的な努力を続けることを約束している。

ライナスのカルグーリー工場では、ウェルド山鉱山から採掘されたレアアース精鉱が処理される。

カルグーリーで生産されたレアアース炭酸塩は、ライナスの先進材料工場でさらに精製される。例えば、マレーシアのクアンタンにある工場や、アメリカに新設される予定のレアアース分離工場などである。

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